【2024関東】ホンビノス貝など潮干狩りでとれる貝&人気スポット7選

春の行楽といえば潮干狩り。大人も子どもも一緒に楽しめる人気のレジャーです。
そこで今回は、関東エリアでよくとれる貝の種類や、砂抜きなどの下処理方法、人気の潮干狩り場などをご紹介します。

アサリ、ホンビノス貝、潮干狩りでとれる貝7選

1.アサリ

アサリは、潮干狩りでたくさんとれる貝として知られています。
貝殻の表面(殻表 かくひょう)は粗い布目状で、模様は多種多様。右と左の模様が異なっている場合もあります。旬は春と秋の2回です。
名前のとおり、浅いところに生息しているので、潮干狩りでは10cm程度掘ってみて、いなければ別の場所を探しましょう。浅く広く掘るのがポイントです。

分布:北海道から九州。日本以外では朝鮮半島、中国大陸沿岸、台湾など
生息エリア:河川水などにより塩分がやや低い内湾の干潟など、潮間帯中部から水深10m程度の砂礫泥底
殻長:約4cm

参考:公益財団法人海洋生物環境研究所「海の豆知識 アサリ」(最終アクセス2024年3月15日)

2.ハマグリ

2枚貝の中ではハマグリの殻だけが一対一で重ね合わすことができるため、縁起物として結婚式やひな祭りなどでもよく食べられます。秋から春にかけて旬を迎えます。
一般的にいわれるハマグリは、国産の「ハマグリ(地ハマグリ)」と「チョウセン(汀線)ハマグリ」、そして中国産の「シナハマグリ」の3種類です。
現在、国内に流通するハマグリのほとんどが中国産のシナハマグリで、九十九里から鹿島灘でとれるチョウセンハマグリや、三重県桑名市などでとれるハマグリ(地ハマグリ)はごく少数です。
潮干狩りでは、アサリより沖合の干潟にいるので、干潮時を狙い、深めに掘るのがポイント。3cm以下の小さなものは海に戻しましょう。

分布:鹿島灘、九十九里、三重県桑名市赤須賀。日本以外では、中国(大連、天津、青島、上海)、北朝鮮
生息エリア:淡水が流れ込む浅瀬や砂泥地
殻長:約8cm

参考:株式会社魚力「はまぐり(蛤)」(最終アクセス2024年3月15日)

参考:三重県農林水産部フードイノベーション課「桑名のはまぐり」(最終アクセス2024年3月15日)

3.ホンビノス貝

見た目がハマグリに似ている2枚貝で、ほぼ通年流通している貝です。
はまぐりに比べ安価なことや食味の良さから、近年は首都圏の鮮魚店やスーパーなどにも出回っています。
国内では千葉県船橋でよくとれていて、千葉県のブランド水産物にも指定されました。東京湾での潮干狩りなら見つけられる確率は高いでしょう。
焼き貝、クラムチャウダー、トマトソースパスタなどにおすすめです。
ハマグリとの違いはこちらの記事でチェック⇒ホンビノス貝とハマグリの違いは?潮干狩りでとれる貝

分布:原産は北アメリカの大西洋岸。日本国内では東京湾(主に千葉)や大阪湾など
生息エリア:内湾の潮間帯~潮間帯上部の砂泥地(あまりきれいなところにはいない)
殻長:約5~10cm(個体差あり)

参考:市場魚貝類図鑑「ホンビノスガイ」(最終アクセス2024年3月15日)

4.ヤマトシジミ

日本には、ヤマトシジミ、セタシジミ、マシジミと3種のシジミがいますが、シジミ漁業の漁獲量の99%以上はヤマトシジミです。
セタシジミは琵琶湖の固有種で、琵琶湖でのシジミ漁の対象ですが、環境の悪化や乱獲などから資源量は大幅に減ってしまいました。マシジミは水田周辺の小川にたくさん住んでいましたが、化学肥料や農薬の影響、河川改修・農地整備などの環境変化でほとんど姿を消してしまいました。

分布:北海道から九州、日本以外では樺太(サハリン)、韓国、北朝鮮など
生息エリア:汽水湖や河川の感潮域。水深0.5mから4mほどの浅瀬
殻長:約1.5cm

シジミについてはこちらの記事もおすすめです⇒ふるさと納税のお礼品でも人気!宍道湖のしじみ

参考:日本シジミ研究所「宍道湖に生息するシジミの種類や生態系について」(最終アクセス2024年3月15日)

参考:島根県公式サイト「ヤマトシジミの生態」(最終アクセス2024年3月15日)

5.マテ貝

マテ貝は、細長い形が特徴的な2枚貝で、冬から春が旬の時期です。
マテ貝には面白い性質があり、潜った細い穴に塩を入れると飛び出します。
潮干狩りの際はこの性質を利用しましょう。数十cmから1mの深さに縦に潜っているので、大きな穴を探し、塩を少量入れ、飛び出してきたら、やさしく手で引き出しましょう。
マテ貝は環境が悪いと他の場所に移動するという性質を持っているため、環境の悪い浜辺などではあまり見られません。

分布:北海道南部よりも南の地域。日本以外では朝鮮半島や中国など
生息エリア:内海や潮間帯の砂底
殻長:約10cm

参考:貝の図鑑「マテガイ(マテ貝)」(最終アクセス2024年3月15日)

参考:魚食普及推進センター「塩でマテガイが飛び出す! 潮が満ちている時もおススメ!」(最終アクセス2024年3月15日)

6.バカ貝(アオヤギ)

バカ貝は、ハマグリやホンビノス貝に見た目が似ていますが、殻が薄いのが特徴です。
旬は冬から春で、関東地方ではアオヤギとも呼ばれます。成長が早く、寿命は5年以上といわれています。
アサリより沖合の深い場所に生息していて、吸水管の穴がやや大きいので潮干狩りでは見つけやすいですが、殻が割れやすいので注意しましょう。

分布:北海道の北部から九州。日本以外では中国大陸沿岸など
生息エリア:潮間帯から水深20m程度までの海の砂泥地
殻長:約6cm

参考:貝の図鑑「バカガイ」(最終アクセス2024年3月15日)

参考:三重県公式サイト「おさかな図鑑:バカガイ」(最終アクセス2024年3月15日)

 参考:市場魚貝類図鑑「バカガイ」(最終アクセス2024年3月15日)

7.シオフキ貝

シオフキ貝は「シオフキ」とも呼ばれる2枚貝で、バカ貝(アオヤギ)の一種です。
アサリやバカ貝と同様、潮干狩りでよくとれる貝です。
他の貝に比べて砂抜きなどの下処理が難しいので注意が必要です。下処置は茹でるなどして貝の口を開き、中身を取り出して砂を洗いましょう。
酒蒸しなどがおすすめです。

分布:宮城県以南、四国、九州、沿海州南部~朝鮮半島、中国大陸沿岸
生息エリア:内海の干潟から少し水深のある潮間帯などの砂地や砂泥地
殻長:約4cm

参考:貝の図鑑「シオフキガイ」(最終アクセス2024年3月15日)

千葉県公式サイト「シオフキガイ」(最終アクセス2024年3月15日)

貝の砂抜き・泥抜き、下処理の方法

鮮魚店やスーパーで売られている貝は下処理をしているものもありますが、潮干狩りでとってきた貝は自分でやらないといけません。

アサリの砂抜き

潮干狩りでよくとれるアサリは、殻の表面についた汚れをこすり洗いし、ボウルなどに海水と同じ3%濃度の塩水を貝がひたひたになるくらいに入れ、アルミホイルを被せて1時間ほどおきましょう。
キッコーマン「コツをおさえて失敗しない!あさりの砂抜きの基本と時短をわかりやすく解説」(最終アクセス2024年3月15日)

面倒だけど味は抜群!
シオフキ貝の砂抜き

アサリと同じく潮干狩りでよくとれるけれど、下処理が面倒なので持ち帰らない人も多いのがシオフキ貝。でも、味はとってもおいしいので置いて帰るのはもったいない!
シオフキ貝の下処理の方法もチェックしておきましょう。

シオフキ貝は、まず貝をこすり洗いし、沸騰したお湯の中に入れ、口が開く程度にさっと茹でます(茹で汁は出汁が出ているので捨てずに使いましょう)。殻から身を取り出し、水を張ったボウルに入れて左にぐるぐるかき回します。砂が出なくなるまで水を替えながら繰り返しましょう。

参考:TSURINEWS「知っていそうで実は知らない貝の下処理方法 潮干狩り前に要チェック」(最終アクセス2024年3月15日)

食中毒の危険あり!貝の下処理方法は必ずチェックする

ツブ貝やバイ貝など、種類によっては食中毒を起こす毒を持っている貝もあるので、下処理については必ず調べましょう。

都内からアクセスの良い潮干狩り場7選

都内から近いエリア(主に千葉県)には、潮干狩り場がたくさんありますので、行きやすい場所をチェックして出かけましょう!
※潮干狩りの開催日は、潮の満ち引きによって潮干狩り場ごとに異なるため、各漁業協同組合や公園のホームページにある「潮見表」を参考にしましょう

【2024年】3月オープンの関東の潮干狩り場

1.アサリをとるなら!
富津海岸

外海に近く、海水もきれいで良質なアサリが獲れることでも知られる富津海岸は、東京湾に細く突き出た富津岬の北側に位置する潮干狩り場です。
約1200台の無料駐車場や有料休憩室があり、貝洗い場、砂ぬき用のきれいな海水も用意されていて、施設も充実しています。

期間:2024年3月9日(土)~8月31日(木)
住所:〒293-0021 千葉県富津市富津2307-2

富津海岸

2.その場で調理もできる!
金田みたて海岸

アクアラインから近い金田みたて海岸は、例年多くの人でにぎわう潮干狩り場です。
熊手のレンタル、バケツ・発泡スチロールなど道具の販売も充実。カラフルなはまぐりを見つけると、プレゼントがもらえるイベントも行われています。
また、バーベキューができる広大な芝生エリアがあるので、潮干狩りでとれた新鮮な貝をその場で調理して食べられます。器材のレンタルや食材セットも用意されています。ファミリーやグループにとくにおすすめです。

期間:2024年3月24日(日)~7月10日(水)
住所:〒292-0008 千葉県木更津市中島4416

金田みたて海岸

3.アクアラインを降りてすぐ!
牛込海岸

牛込海岸は、東京湾アクアライン木更津金田ICより5分ほどの距離にある、アクセス抜群の潮干狩り場です。
広い海岸では、アサリやハマグリなど種類豊富な貝がたくさんとれます。無料の大型駐車場もあり、熊手や網など、道具のレンタルも行っているので、潮干狩り初心者にもおすすめです。
また、オープン初日に訪れた人にアサリの味噌汁券を配布したり、赤や金に塗られたはまぐりを見つけると商品が貰える宝探しイベントも行われているので、ファミリーに人気です。

期間:2024年3月25日(月)~6月27日(木)
場所:〒292-0001 千葉県木更津市牛込(牛込海岸を目的地に)

牛込海岸

4.手ぶらで楽しめる!
木更津海岸

潮干狩り場のある「中の島公園」は、ドラマ・映画『木更津キャッツアイ』のロケ地としても知られています。
熊手のレンタル、網やバケツなどの販売もしているので、手ぶらで行けるのが魅力です。
金・銀に塗られたはまぐりを見つけるイベントも行われているので、子どもも楽しめます。

期間:2024年3月30日(土)~7月10日(水)
住所:〒292-0067 千葉県木更津市中央3-14-11(中の島大橋を目的地に)

木更津海岸

【2024年】4月オープンの関東の潮干狩り場

5.休憩所あり!自分のペースで楽しめる!
久津間海岸

遠浅の久津間海岸では、4~7月までアサリやハマグリ、シオフキ貝、バカ貝などの潮干狩りが楽しめます。
休憩所があり、自分のペースでのんびりと休みながら貝堀りをしたい人や、小さな子ども、お年寄りにもおすすめです。ただ、潮干狩り場には風や日差しを遮るものが何もないので、帽子やタオル、ウインドブレーカーなど、日差しや風除けのアイテムは必ず持っていきましょう。
また、久津間海岸では貝を傷つけてしまう可能性があるスコップの使用は禁止されていますので注意しましょう。
潮干狩りの期間中は、毎日「黄金のはまぐり」を探すイベントが開催されています。

期間:2024年4月6日(土)~7月7日(日)
住所:〒292-0004 千葉県木更津市久津間1291

久津間海岸

6.渡し船での移動も楽しい!
江川海岸

東京湾に残された唯一の自然の干潟を利用し、春から夏にかけてアサリやハマグリなどがとれる江川海岸は、都内から車で約1時間。駐車場から潮干狩り場までは、干潟を歩いていくのもいいですが、有料の渡し船もおすすめ!乗船時間は2~3分ですが、遊覧気分を味わえます。
潮干狩りの期間中は「黄金のはまぐり」を探す楽しいイベントが開催されることもあります!

期間:2024年4月9日(火)~7月7日(日)
住所:〒292-0063 千葉県木更津市江川576 -6(江川漁業協同組合を目的地に)

江川海岸

7.家族連れで楽しめる潮干狩りスポット!
ふなばし三番瀬海浜公園

ふなばし三番瀬海浜公園は、東京湾の貴重な干潟「三番瀬」を臨む、都心からいちばん近い潮干狩り場として人気です。
利用券はセブンイレブンのセブンチケットのみで販売しています。

期間:2024年4月24日(水)~5月29日(水)
住所:〒273-0016 千葉県船橋市潮見町40

ふなばし三番瀬海浜公園

潮干狩りは潮干狩りが許可されているエリアで!

潮干狩りで気をつけたいのが「うっかり密漁」です。
潮干狩りは、潮干狩りが許可されているエリアで、許可されている貝をとりましょう。同じ種類の貝でもエリアによって禁止されている場合もあるため、潮干狩り場の情報を確認してから出かけましょう。

楽しくとって、おいしく食べる、潮干狩り。
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