応援したい自治体に寄付できる人気の制度「ふるさと納税」。
人気の理由のひとつは、寄付のお礼に特産品などのお礼品がもらえることです。
お礼品をきっかけにその地域について調べてたり、実際に足を運んだり、その土地のファンになることもあるでしょう。
今回は、島根県出雲市のふるさと納税のお礼品としても注目されている宍道湖(しんじこ)の大和しじみや、のどぐろなどの水産物を加工・製造販売する「しじみ屋 かわむら」をご紹介します。
日本一のしじみ産地「宍道湖(しんじこ)」のしじみ
島根県松江市、出雲市、簸川郡斐川町にまたがる湖、宍道湖(しんじこ)。
日本一のしじみ産地として有名で、漁獲量は全国のしじみ漁獲量1万9,295トン中、約39%の7,500トンを占めます(農林水産省 漁業・養殖業生産統計年報 平成12年度)。
宍道湖は海から流れ込む「海水」と、河川から流れ込む「淡水」が混じりあった、全国でも珍しい汽水湖です。
汽水湖の塩分濃度は潮の満ち干きによって大きく変わるのですが、この自然の変化に対応すべく内臓が発達したしじみは、淡水しじみに比べて大粒でうま味があり、栄養も豊富なことから、宍道湖ブランドとして取り扱われています。
貴重な地域資源だから丁寧に扱う
しじみ漁の風景は宍道湖の風物詩。しじみを採る漁師は「ジョレン」という漁具を使って漁獲しますが、しじみ屋かわむらでは、このジョレンも工夫して、しじみを傷つけないよう爪が半円形になったものを使っています。
収獲後の大きさ・品質の選別は機械でも行いますが、最終的には一個一個、手と耳と目で丁寧に選別し、大きさをそろえて出荷します。
また、しじみ資源が枯渇しないよう自主的な資源管理を実施しています。
おいしさの秘密は深層水を使った砂抜き処理
しじみ屋かわむらでは、「しじみの砂抜き処理」の際に、沖縄県東方沖海底1,400メートル付近から汲み上げたミネラルを豊富に含む天然の深層流海水と、人工的に作った低電位の活性水を配合した、「深層水」特許技術を用いています。
その効果は、「身がふっくらすること」「泥臭さがとれること」そして「うま味成分が増える」ことの3点です。
島根県産業技術センターの分析では、うま味成分となる17種類の遊離アミノ酸総量は、処理前に比べて砂抜き直後で約2倍になっています。
また、冷凍したものでは、2倍以上に増えるという結果が出ています。
栄養分が豊富に含まれたしじみとして、数値的にもおいしさが実証されているのです。
しじみの旬
しじみの旬は、産卵のために身が肥えた夏(土用しじみ)と、栄養分たっぷりの冬(寒しじみ)です。
「土用しじみは腹薬」「寒しじみは風邪薬」ともいわれていて、江戸時代から愛されている食材です。
オルニチン、タウリン、カルシウム、鉄分、ビタミンB類などの栄養分が豊富に含まれるしじみ。
日々の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。