2026年2月6日、2027年に横浜で開催される「GREEN×EXPO 2027(国際園芸博覧会)」に関する大きな発表がありました。
アメリカ合衆国が、G7(主要7カ国)の中で一番乗りで参加契約に署名したのです。
しかも、これはただの「一番乗り」ではありません。
USBG(米国植物園)の公式発表によると、国際園芸博覧会が1960年に制度化されて以来、アメリカが参加するのは今回が史上初めてとのこと。60年以上の歴史で一度も参加しなかった国が、横浜を選んだのです。
「アメリカが来るんだ、すごいね」——一見するとそれだけのニュースに見えるかもしれません。
しかし、日米双方の公式発表を丁寧に読み解くと、そこには単なる国際交流を超えた、アメリカ側の並々ならぬ「本気」と、会場の土地に刻まれた深い物語が見えてきました。
横浜花博2027、アメリカ参加の重要ポイント
2026年2月6日、米国はG7諸国で最も早く参加契約を締結。国際園芸博への参加は1960年の制度開始以来、アメリカ史上初です。展示テーマは独立宣言に通じる「幸せの追求(The Pursuit of Happiness)」。1820年設立の米国植物園(USBG)が主導し、かつて米軍の通信施設だった上瀬谷の地で、平和と幸福のメッセージを発信します。展示デザインは2026年夏に公開予定。
「米国植物園(USBG)」が展示を主導する意味
今回の参加で注目すべきは、展示の実施主体です。民間企業やイベント会社ではなく、ワシントンD.C.の連邦議会議事堂の敷地内にある「米国植物園(USBG:United States Botanic Garden)」が主導します。
USBGは1820年に連邦議会によって設立された、アメリカで最も長く運営され続けている公共庭園です。「連邦議会議事堂の敷地内」という立地が示す通り、スミソニアン博物館群と並ぶ国家が直接運営する文化施設でもあり、毎年100万人以上が訪れています。
USBGのスーザン・ペル事務局長は公式発表の中で、「米国議会の支援に感謝します」と述べています。ペル事務局長の言葉が示す通り、今回の参加は一植物園の判断ではなく、連邦議会が予算と権限でバックアップする国家プロジェクトです。
さらに、全面協力を表明した米国公共庭園協会(APGA)は、全米50州と世界20カ国に約600の加盟機関を持つ専門団体です。
アメリカの園芸・植物学の中枢がこれだけの規模で動いているとなると、横浜に届けられる展示のスケールにも期待が膨らみます。
テーマは「幸せの追求」——独立宣言に通じる言葉
掲げられた展示テーマは、「幸せの追求(The Pursuit of Happiness)」。アメリカ独立宣言の一節を想起させるこの言葉を、植物と庭園を通じて表現しようとしています。
アメリカの歴史に詳しい方なら、ピンとくるかもしれません。
これは独立宣言にある「生命、自由、そして幸福の追求(Life, Liberty and the pursuit of Happiness)」という有名な一節を踏まえた表現です。
植物や庭園と触れ合うことが、いかに人々のウェルビーイング(心身の健康と幸福)につながるか。
建国の精神にも通じるメッセージを、世界中から1,500万人以上の来場が見込まれる横浜の地で発信しようとしています。
このテーマは、花博全体のテーマ「幸せを創る明日の風景」とも呼応するものです。
かつての「通信施設」が伝えるもの
花博の会場となる「上瀬谷」地区は、2015年まで米軍の通信施設でした。
かつて通信関連の業務が行われていたその場所が、日本へ返還され、2027年には世界中へ「平和と幸福」を発信する場所に生まれ変わります。
その土地に、かつての管理者であったアメリカが一番乗りで戻ってくる——。
博覧会協会も、この参加が「日米両国の永続的な友好関係を示すもの」であるとコメントしています。
トップの顔が見える安心感
米国政府代表(陳列区域政府委員)には、メアリー・グラス駐日米国大使夫人が就任しました。園芸や造園デザインの専門知識をお持ちとのことで、実務的なリーダーシップが期待されます。
実際、2026年1月15日にはUSBGのスーザン・ペル事務局長がデザインチームとともに会場予定地を視察しています。署名だけでなく、展示準備はすでに動き出しているのです。
「場所」の記憶、「歴史」ある植物園、そして「専門家」のリーダー。
今回のアメリカ参加決定は、花博の成功を後押しする大きな追い風となりそうです。
2027年3月。
かつての通信施設跡地で、私たちはどんな「幸せの風景」に出会えるのでしょうか。
なお、米国展示のデザインは2026年夏に公開予定とのこと。続報が届き次第、またお伝えします。
よくある質問
GREEN×EXPO 2027(横浜花博)はいつ開催されますか?
2027年3月から9月にかけて、横浜市の旧上瀬谷通信施設跡地で開催される予定です。
アメリカの展示テーマは何ですか?
「幸せの追求(The Pursuit of Happiness)」です。植物や庭園を通じて、人々の心身の健康と幸福を表現する展示が予定されています。
米国植物園(USBG)とはどんな施設ですか?
1820年に連邦議会によって設立された、アメリカで最も長く運営され続けている公共庭園です。ワシントンD.C.の連邦議会議事堂敷地内にあり、毎年100万人以上が訪れています。今回の花博でアメリカ展示の実施主体を務めます。
※記載の情報は2026年2月10日時点の公式発表(プレスリリース)を基に構成しています。訪問の際は、最新の情報を公式サイト等でご確認ください。
※展示内容の詳細は、今後変更になる可能性があります。