正月の過ごし方に迷ったとき、初詣や自宅でのんびり過ごす以外に、「歩きながら心を整える」という選択肢があることをご存じでしょうか。
一年を振り返る年末、そして新しい年を迎える年始。
「来年は良い年になりますように」と願う前に、少し立ち止まって自分自身を整える時間を持ってみませんか。
七福神巡りは、単なる縁起担ぎや観光イベントではありません。
もともとは、暮らしや人生を見つめ直すために"巡る"という行為そのものを大切にしてきた、日本ならではの習慣です。
この記事では、七福神巡りの基本的な考え方と、今の自分に合ったコースの選び方、そして 2026年(令和8年)の主要コース情報を紹介します。
「全部回らなければいけない」という思い込みを手放し、無理なく楽しむためのヒントをお届けします。
七福神巡りとは?初詣とは少し違う、日本の年末年始文化

七福神巡りとは、七柱の福の神を祀る寺社を順に巡拝することで、福を願うと同時に、一年の区切りとして自分自身の歩みを振り返る、日本独自の年中行事です。
室町時代頃から庶民の間に広まり、年末年始に行うことで 「一年の区切り」と「新しい始まり」を意識する行事として定着してきました。初詣が「お願い事」をする場だとすれば、七福神巡りは これまでを振り返り、これからを整える時間 に近い存在です。
一日ですべてを回る必要はなく、数日に分けても、途中でやめても問題ありません。
「巡ること」そのものに意味がある——それが七福神巡りの本質です。
正月の過ごし方として、七福神巡りが選ばれる理由
日々の生活の中で、私たちは知らず知らずのうちに前へ前へと進み続けています。
仕事、家庭、人との関係、これからの暮らし。考えることが増えるほど、 立ち止まる時間は減っていきがちです。
七福神巡りは、そんな日常の流れから一歩離れ、静かに歩きながら自分自身と向き合うきっかけを与えてくれます。
速さや効率を求められる毎日だからこそ、
「今の自分にとって大切なものは何か」を見つめ直す時間が、 年末年始にあってもいいのではないでしょうか。
どのコースを選ぶ?目的から考える七福神巡り

七福神巡りは、「有名だから」「全部回れるから」で選ぶ必要はありません。
大切なのは、今の自分がどんな時間を過ごしたいか です。
短時間で気軽に歩きたい方に
日本橋七福神(東京)
距離が短く、動線もシンプル。初めての七福神巡りや、 少しだけ歩きたい方に向いています。
下町の雰囲気や歴史を味わいたい方に
谷中やなか七福神(東京)
江戸最古級の七福神巡り。寺町の静かな空気と、 谷中銀座の街歩きが楽しめます。
観光もあわせて楽しみたい方に
浅草名所七福神(東京)
浅草寺やスカイツリー周辺を含むコースで、 家族や友人と歩くのにも向いています。
落ち着いた時間を大切にしたい方に
深川ふかがわ七福神(東京)
庭園や歴史ある街並みを巡りながら、 比較的静かな環境で歩けるコースです。
正月の混雑を避けたい方に
通年巡拝が可能な七福神(新宿山ノ手・雑司ヶ谷など)
時期をずらして自分のペースで巡れるため、 「行けなかった」というストレスがありません。
京都らしさを感じたい方に
都七福神(京都)
日本最古の七福神巡り。京都市内から宇治までを巡る、 特別感のあるコースです。
2026年(令和8年)七福神巡り|主要コース開帳日程一覧
以下は、2026年に巡拝可能な主要な七福神巡りコースをまとめた一覧です。
本文で紹介したコース以外も含め、比較・保存用の資料として掲載しています。
東京エリア|正月期間を中心に巡るコース
| コース名 | 御開帳期間 | 受付時間 | 距離・所要時間 | 特徴・ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 谷中七福神 | 1/1〜1/10 | 9:00〜17:00 | 約5.3km/約1.5時間 | 江戸最古級。すべて寺院 |
| 日本橋七福神 | 1/1〜1/15 | 9:00〜17:00 | 約3.3km/約50分 | 日本一短距離。すべて神社 |
| 浅草名所七福神 | 1/1〜1/7(以降も可) | 元日0:00〜18:00 | 約7.8km/約2時間15分 | 観光名所と一緒に巡れる |
| 隅田川七福神 | 1/1〜1/7 | 9:00〜17:00 | 約5.1km/約1.5時間 | 川沿いの落ち着いた散策 |
| 深川七福神 | 1/1〜1/7 | 9:00〜17:00 | 約5km/約2時間 | 深川めし・庭園散策 |
東京エリア|通年で巡拝できるコース
| コース名 | 御開帳期間 | 特徴 |
|---|---|---|
| 新宿山ノ手七福神 | 通年 | 神楽坂〜新宿を巡る |
| 元祖山手七福神 | 通年 | 巡る方向でご利益が変化 |
| 荻窪七福神 | 通年 | 住宅街中心で静か |
| 雑司ヶ谷七福神 | 通年 | 鬼子母神を含む |
京都・関西エリア
| コース名 | 御開帳期間 | 特徴・ポイント |
|---|---|---|
| 都七福神 | 通年(1月推奨) | 日本最古。京都市内〜宇治 |
| 泉山七福神 | 2026年1月16日・17日 | 泉涌寺山内の九福神 |
| 京の七福神 | 1/1〜2/15 | 長期間巡拝可能 |
| 大阪七福神 | 通年 | 大阪市内の街歩き型 |
無理なく楽しむための七福神巡りのコツ
- 一日で全部回ろうとしない
- 歩きやすい靴と防寒対策を優先
- 混雑を避けたい場合は年明け数日後や平日を選ぶ
- 体調や天候に合わせて途中で切り上げても問題なし
「きちんと回らなければ」と思わないことが、七福神巡りを長く楽しむ秘訣です。
編集部ひとこと
七福神巡りに、正解の回り方はありません。
すべてを巡ることよりも、 今の自分に合った場所を選び、歩く時間そのものを味わうことが大切です。
年末年始を、少し穏やかに。
お願い事をする前に、自分を整える時間として、 七福神巡りを取り入れてみてはいかがでしょうか。
※記載の情報は2025年12月時点のものです。
※御開帳期間・受付時間・授与内容は変更される場合があります。訪問前に公式情報をご確認ください。
【参考・参照サイト】※最終アクセス:2025年12月29日