大阪・関西万博と関西伝統祭りを両方楽しむ!夢洲から約1時間で行ける祭り6選

4月13日に開幕した「大阪・関西万博」。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに大阪・夢洲で行われています。会場には国内外から多くの人々が訪れていますが、せっかく足を運ぶなら関西各地の伝統的な祭りやイベントも一緒に楽しみませんか?
そこで今回は、万博とセットで楽しみたい、関西の祭り6選を紹介します。気候の良い5月・6月に開催予定で万博会場の夢洲から1時間前後の電車移動で行ける祭りをピックアップしました!
最先端の万博と古来から続く祭りを組みあわせれば、未来と伝統の両方を一度の旅行で味わえる贅沢な体験になるでしょう。

【2025年限定】大阪・関西万博と関西の祭り、相性抜群の楽しみ方

大阪・関西万博で世界中の最新テクノロジーや文化に触れた後は、ぜひ関西各地の祭りで日本の伝統文化を体感してみましょう。祭りによっては夕方から夜にかけて開催されるものもあるため、日中は万博、夜は祭りというプランも可能です。関西は交通網が発達しており、夢洲から主要駅に出てJRや私鉄に乗り継げば各地へスムーズに移動できます。
ぜひ旅のスケジュールに祭りの日程を組み込み、万博と祭りの“いいとこ取り”をしてみてください。

愛染(あいぜん)まつり(大阪)【6/30~7/2】

大阪の夏本番の始まりを告げる「愛染(あいぜん)まつり」は、毎年6月30日、7月1日・2日の3日間にわたり大阪市天王寺区の愛染堂勝鬘院(あいぜんどうしょうまんいん)で開催されます​。愛染堂は多宝塔が目印の寺院で、弘法大師ゆかりの愛染明王を祀っています。愛染まつりは天神祭・住吉祭と並ぶ「大阪三大夏祭り」の一つといわれ、そのトップバッターとして賑わう伝統行事です。初日6月30日正午には、選ばれた愛染娘たちが煌びやかな宝恵駕籠(ほえかご)に乗って練り歩く名物パレードが行われ、境内外に夏の華やぎをもたらします。期間中は縁日屋台が立ち並び、多くの参拝客で賑わいます。
また、愛染堂本尊の愛染明王像がこの3日間だけ特別開帳され、良縁成就や商売繁盛を願う人々が訪れます。平安時代創建の勝鬘院で千年以上受け継がれてきた祈りの祭り​であり、古式ゆかしい法要と大阪下町の庶民的な活気が融合した、大阪らしい夏祭りです。
万博会場の夢洲から愛染堂の最寄り駅(四天王寺前夕陽ヶ丘駅)へは電車で約40分程度とアクセス良好です。

万博会場から愛染まつりへのアクセス

祭り名称:愛染まつり
開催日: 毎年6月30日~7月2日(3日間)〔2025年も同日程予定〕
開催地: 大阪市天王寺区・愛染堂勝鬘院(最寄り駅:地下鉄谷町線 四天王寺前夕陽ヶ丘駅)
アクセス: 夢洲から大阪メトロ中央線で本町駅へ約20分、本町で谷町線に乗り換え四天王寺前夕陽ヶ丘駅へ約15分。駅から愛染堂までは徒歩5分程度。夢洲から天王寺駅経由で向かうことも可能(天王寺駅から徒歩約10分)。トータル約40分。祭り初日の6月30日は正午過ぎに宝恵駕籠行列がスタートするため、見物したい場合は午前中には向かいましょう。
公式サイト:https://www.aizendo.com/festival.htm

葵祭(京都)【5/15】

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京都三大祭の一つ「葵祭」は、毎年5月15日に開催されます。当日は京都御所を午前10時半に出発した総勢500名規模の行列が、下鴨神社を経て上賀茂神社まで約8kmの道のりを練り歩きます​。平安貴族さながらの装束に身を包んだ斎王代や牛車・馬列が進む様子は優雅で、沿道から観覧できます。葵祭は6世紀・欽明天皇の時代に賀茂神社への祈願祭として始まったと伝わり​、1400年以上の歴史を持つ由緒ある祭礼です。五穀豊穣と厄除けを祈る国家行事として平安時代に定着し、現代に受け継がれています。正式名称は賀茂祭ですが、行列の調度品に葵の葉が飾られることから「葵祭」の名で親しまれています。

万博会場から葵祭へのアクセス

祭り名称:葵祭[賀茂祭]
開催日:毎年5月15日(2025年も同日開催予定)
開催地:京都市上京区・左京区(京都御所~下鴨神社~上賀茂神社)
アクセス: 夢洲から大阪メトロで梅田(大阪駅)へ約30分、梅田(大阪駅)からJR新快速で京都駅へ約30分。地下鉄烏丸線に乗り換え丸太町駅まで約7分。トータル約70分(乗り継ぎ次第で変わります)。祭り当日は市内で交通規制も行われるため、時間に余裕を持って移動しましょう。
京都市公式サイト:https://ja.kyoto.travel/event/major/aoi/

神戸まつり(兵庫・神戸)【5/18】

神戸市の初夏を彩る市民祭り「神戸まつり」は、2025年は5月18日(日)に開催されます。メイン会場は三宮フラワーロードおよび東遊園地・旧居留地周辺で、当日は11時頃から16時30分頃まで音楽隊やダンスチームなどによる華やかなパレードがフラワーロード上を練り歩き、市中心部が祭り一色に染まります。ステージイベントや屋台も数多く出展され、市民と観光客が一体となって神戸の初夏を楽しみます。神戸まつりは1970年代に始まった比較的新しい祭りですが、市民参加型の開放的なイベントとして発展し、いまや50年以上続く神戸の伝統行事となっています。

万博会場から神戸まつりへのアクセス

祭り名称:神戸まつり
開催日: 毎年5月中旬の日曜(2025年は5月18日<日>に開催予定)
開催地: 神戸市中央区三宮周辺(フラワーロード、東遊園地、旧居留地など)
アクセス: 夢洲から大阪メトロで梅田へ約30分、梅田(大阪駅)からJR神戸線新快速で三ノ宮駅まで約30分。トータルで約60分。
公式サイト:https://kobe-matsuri.com/

姫路ゆかたまつり(兵庫・姫路)【6/21~22】

姫路城下町に夏の訪れを告げる「姫路ゆかたまつり」は、毎年6月下旬に行われます。2025年も6月21日(土)~22日(日)に開催される見込みです​。会場は長壁神社を中心に、その周辺の城南公園や大手前通り一帯​。期間中、城下町の中心部は色とりどりの浴衣を着た大勢の人々でにぎわい、露店が軒を連ねます。子どもゆかたパレードや野外ステージイベントも予定され、夕涼みがてら町歩きを楽しめます。
姫路ゆかたまつりは江戸時代中期、1742年6月22日に長壁神社の遷座祭で庶民の浴衣参加が許可されたことに始まります​。浴衣は元々寝間着でしたが、この祭りを契機に夏祭りに浴衣を着る風習が全国に広まったと伝えられ​ています。以後280年以上にわたり、浴衣姿での参拝・祭り見物という形で現在まで受け継がれている伝統行事です。

万博会場から姫路ゆかたまつりへのアクセス

祭り名称:姫路ゆかたまつり
開催日: 毎年6月下旬の2日間(2025年は6月21<土>~22日<日>で開催予定)
開催地: 兵庫県姫路市(長壁神社、城南公園周辺、大手前通り商店街ほか)
アクセス: 夢洲から大阪メトロで本町経由、新大阪駅まで約40分。新大阪から新幹線こだま号で姫路駅まで約30分(在来線の新快速利用でも大阪駅から約1時間)。トータル約70分。祭り当日は姫路駅周辺で交通規制が敷かれるため、公共交通機関がおすすめ。
公式サイト:https://www.city.himeji.lg.jp/shisei/0000030588.html

薪御能(奈良)【5/16~5/17・夜間開催】

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奈良公園の初夏の風物詩「薪御能(たきぎおのう)」は、2025年5月16日(金)・17日(土)に開催されます​。世界遺産・春日大社と興福寺という2つの舞台で繰り広げられる伝統芸能の祭典で、1日目・2日目とも日中は春日大社境内、日没後は興福寺南大門跡(般若の芝)にて能楽と狂言が奉納されます​。夕闇の中、かがり火(薪)の炎に照らし出されて演じられる能舞台は幻想的で、幽玄の美を堪能できるとあって全国から多くの観客が訪れます。とりわけ興福寺での公演は、五重塔を背に薪火がゆらめく中で名曲が上演され、奈良ならではの荘厳な雰囲気です。薪御能は869年(貞観11年)に興福寺で始まった「薪猿楽(たきぎさるがく)」を起源とし​、室町時代まで盛んに行われた薪能の伝統を昭和に奈良で復興したもので、奈良市無形民俗文化財にも指定されています。能楽発祥の地・奈良で繰り広げられる舞台は、日本の伝統芸能文化の粋を今に伝える貴重な機会となっています。
万博会場の夢洲から奈良駅へは電車で70分ほどかかりますが、歴史ある伝統行事を見る価値は十分でしょう。

万博会場から薪御能へのアクセス

祭り名称:薪御能
開催日: 毎年5月第3金・土曜日の夜(2025年は5月16日<金>・17日<土>に開催予定、荒天中止)
開催地: 奈良市の春日大社境内、興福寺境内
アクセス: 夢洲から大阪メトロで弁天町経由、大阪環状線天王寺方面大和路快速でJR奈良駅まで約70分。奈良駅から春日大社・興福寺エリアまではバスが出ています。夜の公演は17時半頃より開始されるため、夕方までに奈良入りするのがおすすめ。
奈良市観光協会公式サイト:https://narashikanko.or.jp/feature/takigiono

三船祭(京都・嵐山)【5/18】

京都・嵐山の優雅な水上行事「三船祭(みふねまつり)」は、2025年は5月18日(日)の14時頃から15時15分頃まで開催される予定です​。会場は嵐山・渡月橋の上流、大堰川(おおいがわ)(桂川)一帯です​。車折神社(くるまざきじんじゃ)の祭礼にあわせて行われるこの祭りでは、平安時代の舟遊びの風景が現代に蘇ります​。御座船や龍頭船(りゅうとうせん)・鷁首船(げきすせん)といった船の上に十二単姿の貴婦人や雅楽奏者たちが乗り込み、川面で舞楽の披露や和歌の朗詠などが繰り広げられます​。大堰川に浮かぶ船と初夏の新緑の風景は絵巻物のような美しさで多くの観光客を魅了します。昭和初期に始まった三船祭は歴史こそ100年足らずですが、古都京都ならではの優雅な伝統行事として定着しています。夢洲からは電車で1時間半ほどかかりますが、足を延ばす価値のある祭りです。

万博会場から三船祭へのアクセス

祭り名称:三船祭
開催日: 毎年5月第3日曜日の14時頃~(2025年は5月18日<日>に開催予定)
開催地: 京都市右京区嵐山・大堰川(渡月橋上流一帯)
アクセス: 夢洲から大阪メトロで梅田へ約30分。阪急大阪梅田駅から特急電車で桂駅で乗り換え、嵐山駅まで約60分。トータルで約90分。嵐山周辺は当日混雑するため、早めに現地入りしておくのがおすすめ。
公式サイト:https://www.kurumazakijinja.or.jp/mifunemathuri2.html

大阪・関西万博 + 祭りのモデルコース提案

大阪・関西万博と関西の祭りを両方楽しむためのモデルコースを提案します。訪問日程や興味にあわせて参考にしてみてください。

モデルコースA(5月中旬の週末)

例えば、5月16日(金)~18日(日)の3日間で旅行する場合、金曜に万博をじっくり堪能し、夜は大阪市内で宿泊。翌土曜は午前中に奈良へ移動して夕方まで奈良観光、夜に興福寺の薪御能を鑑賞します。再び大阪に戻り宿泊し、日曜は朝から神戸へ足を延ばして神戸まつりのパレードを楽しむ、というプランはいかがでしょう。万博→能楽→現代的なパレードと、3日間でまったく異なるイベントを満喫できます。
あるいは、5月15日が絡む日程であれば、京都の葵祭を見る日を組み込むのもおすすめです。5月15日当日は午前中から葵祭の行列を見学し、翌日以降に万博や他の祭りに行くことで効率よく回れます。

モデルコースB(6月下旬~7月上旬)

夏至の頃に旅行する場合は、まず万博を1日楽しんだ後、翌日は姫路へ日帰り小旅行しましょう。お昼頃に姫路城周辺を観光したら、大阪に戻って宿泊し、旅の最終日は大阪市内で開催される愛染まつりへ。6月30日であれば正午の宝恵駕籠行列に間に合うよう午前中に出発し、大阪の下町情緒あふれる夏祭りを楽しんで締めくくりましょう。万博の近未来的な体験と、昭和レトロな屋台が並ぶ祭り会場の対比も面白いはずです。

ポイントは万博の開催期間(4~10月)にあわせて祭りの日程をチェックし、うまくスケジュールを組むことです。関西では他にも天神祭(大阪、7月)や祇園祭(京都、7月)など有名な祭りが多数ありますが、今回紹介した6つの祭りは万博会場から比較的アクセスしやすく、日程も春から初夏に集中していますので、計画に組み込みやすいでしょう。

まとめ

未来志向の大阪・関西万博と、古来から受け継がれる関西の祭りを組みあわせて旅することで、最先端と伝統が融合した特別な体験が得られます。夢洲の万博会場で感じた感動を胸に、少し足を延ばせば出合える祭りの熱気や優雅さ、そのギャップこそが今年の関西旅行の醍醐味と言えるでしょう。ぜひ2025年の旅程には万博だけでなく地元の祭りも加えて、時空を超えた欲張りな旅を楽しんでください。
未来と伝統を一度に味わえる関西旅は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。

※本記事内でご紹介しているアクセス方法や所要時間は、あくまでも参考情報です。実際の情報については、公式サイトや乗り換え案内サービス等で事前にご確認ください
※参考サイトの最終アクセスはすべて2025年4月18日です

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