プリっとした身とクリーミーな味わい、ほのかな磯の香りが人気の牡蠣。三陸地方で多く養殖されている真牡蠣は産卵を終えた冬から春にかけてが旬です。
調理法も豊富で生はもちろん、煮ても、焼いても、炒めても、揚げてもよし、鍋料理やグラタン・シチューの具材としても相性が良いので、寒い季節にもピッタリの食材ですね。
そこで今回は、牡蠣の産地、宮城県戸倉のASC認証(※)の牡蠣をご紹介します。
漁師直送、鮮度抜群の海産物の通信販売「たみこの海パック」です。
※ASC認証とは?
ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)認証とは、海の環境への負荷を抑え、地域社会(人権や労働等)に配慮した責任ある養殖業に与えられる国際基準の海の養殖エコラベルです。
養殖棚の数を“減らす”大規模な漁業改革!
漁師の大英断が生んだサステナブルな旨い牡蠣
東日本大震災で漁場のすべてを失った宮城県南三陸町戸倉牡蠣部会。
再建への過程で目指したのは、震災前の過度な養殖業への復旧でなく、豊かな海を後世に残すための持続可能な養殖業への復興でした。
牡蠣の養殖棚を「3分の1に減らす」という漁場改革によって海の栄養分が牡蠣ひとつひとつに行き渡るようになり、以前は出荷までに2~3年を要していた生育期間が1年に短縮されました。
養殖棚の間隔が稀に見るほどの広さとなった漁場では、生育期の牡蠣のストレスも軽減され、えぐみや臭みの少ない、旨味と甘味の濃い牡蠣が育っています。
海を守り、人を守る――ASC国際認証を取得
戸倉牡蠣部会の漁場改革は、養殖による海の環境への負荷の軽減と労働時間の短縮にもつながり、持続可能な取り組みとして評価され、2016年3月、国内初のASC国際認証を取得する結果となりました。
7原則、125項目におよぶ厳しい審査をクリアし、定期的に更新されていることで、良好な海の環境、牡蠣の品質、生産性、安全性の向上、適正な労働環境が維持されています。この取り組みにより若い担い手も増えました。
農林水産祭水産部門最高賞、天皇杯受賞!
震災の逆境を乗り越え、海の環境を守りながら、牡蠣の品質、生産性の向上、労働時間短縮、経費削減、災害時リスクの軽減等のワイズユース(賢い利用)が高く評価され、令和元年度農林水産祭の水産部門で最高賞となる天皇杯を受賞しました。
世界レベルで注目される南三陸町志津川湾の自然の豊かさ
町内の一部の森林は2014年、林業の国際エコラベル「FSC認証」を取得。
2018年には志津川湾が国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録。一つの自治体内のFSC、ASC国際認証取得、ラムサール条約湿地の登録は世界初の事例です。
美しい海で育つ、雑味が少なく旨味と甘味が濃い上品な「戸倉っこかき」
森からの恵みにより、牡蠣の餌となる植物性プランクトンが豊富なうえ、環境配慮型養殖による美しい海では、ひとつひとつに栄養分が行き渡り、えぐみや臭みの少ない、旨味と甘味の濃い牡蠣が育っています。
獲れたてをその日に発送。スーパーでは買えない鮮度なので生食がおすすめです!
牡蠣の栄養素
“海のミルク”といわれる牡蠣には、ビタミンB1・B2・B12や、亜鉛・鉄などのミネラル、アミノ酸、タウリン、グリコーゲンなどが豊富に含まれており、疲労回復、肝機能強化、造血作用、免疫力強化などの効果が期待できます。
“もっとおいしくカンタンに”
とっておきの牡蠣レシピ!
「戸倉っこかき」の旨味が最大限に引き出せるレシピをご紹介します。
ぷりぷりの牡蠣と出汁の香りが食欲をそそる
カキご飯
【材料(2人分)】
米 2合
戸倉っこかき 150g
セリ 1/2束
しめじ 1/2コ
たみこのとろろ昆布 4g
塩 少々
★だし汁 100ml
★しょうゆ 大さじ1
★酒 大さじ1
★みりん 大さじ1
(お好みで)甘酢生姜 少々
【作り方】
①米を研いでザルに30分ほど上げておく。カキを洗って水切りする。せりを食べやすい大きさに切り、しめじは石づきをとってほぐす
②鍋に★を入れ、沸騰したらカキ、しめじを入れて3分ほど煮る。カキがぷっくりとしたら火を止めて、ザルで煮汁と具に分ける
③炊飯器に米、②の煮汁、とろろ昆布を入れ、2合の目盛りになるように水を加え、普通に炊く
④炊けたらご飯を混ぜ合わせ、塩で味を調整。カキ、しめじ、せりを入れて2分ほど蒸らしてさっくり混ぜ合わせる。茶碗に盛り付けて、お好みで甘酢生姜の千切りをのせる
カンタンに早く!新鮮な牡蠣は生が一番!
ぽん酢で生牡蠣
【材料(2人分)】
牡蠣(剥き身 生食用) 100g
ぽん酢(青じそドレッシングなど) 大さじ2
レモン、ネギ、人参(あるものでOK) 適量
※南三陸戸倉の牡蠣ならではの濃厚さとクリーミーさを感じられます
【作り方】
①キッチンペーパーで水気を取った牡蠣を準備する
②ぽん酢をかけ、お好みの具材を盛り付けして出来上がり
牡蠣のぷりぷり感とアスパラの食感が絶妙!
牡蠣とアスパラのオイスター炒め
【材料(2人分)】
牡蠣(剥き身) 100g
アスパラガス 3~4本
片栗粉 大さじ2
胡麻油 大さじ1
塩胡椒 少々
オイスターソース 大さじ1
※牡蠣の剥き身をあらかじめ洗っておきます。アスパラガスは下茹でしておくと柔らか食感になります
【作り方】
①洗った牡蠣の水気をキッチンペーパーで取る。
②塩胡椒を少々振り、片栗粉をまぶして満遍なく叩く。
③フライパンで胡麻油を熱し、炒めた牡蠣がぷくっとしたら皿に移す。
④アスパラガスを入れ、火が通るまで炒める。
⑤牡蠣を戻し、オイスターソースを絡めたら出来上がり。
※牡蠣は炒めすぎると硬くなるので注意しましょう
すべてを失い、芽生えた情熱
南三陸のおいしいものを伝えたい!
「たみこの海パック」代表の阿部民子さんは、家族で養殖業を営んでいましたが、東日本大震災でそれまで積み上げてきたすべてのものを失いました。家族も犠牲になり、一時は南三陸町から離れようとも考えたそうです。
津波と地震の恐怖が取れず、毎日が不安との戦いでした。そんな中、沢山の支援や励ましを受け、少しづつ前を向けるようになりました。月日と共にこれからのことを考えるようになり、南三陸町から離れたところで何ができるだろうか、今まで積み上げてきたことすべてが無駄になるのではないか、考え、迷い、たどり着いた答えが「南三陸町の復興を自分達の身近なところからやっていこう」でした。
南三陸町は漁業と観光の町です。
町の復興は漁業の再生から、浜の活気と笑顔は町を盛り上げる活力そのもの。この町にはおいしい海産物が沢山ある。南三陸町の復興の様子を伝え、新鮮な海の幸を多くの人に味わってもらい、震災前以上に漁業と観光が盛んな町にしたい。それが阿部さんの願いです。
鮮度抜群の海の幸を詰め込んだ「海パック」
南三陸のミネラルたっぷりの海で育てた最高の海の幸を厳選した「海パック」は、新鮮な海産物が楽しめます。
乾物はすべて手作業で天日干し、無添加。新鮮な素材にじっくり手間と愛情を注ぎ込み、妥協のない丁寧な仕事で、おいしさと栄養を最大限に引き出しました。
大切な人への贈り物にもおすすめです。