石川県、富山県、奈良県、京都府など、茶道の盛んな地域は全国にあります。
世界遺産に登録された石見銀山(いわみぎんざん)、三瓶山(さんべさん)で有名な島根県もそのひとつです。
茶道の発展に伴い、菓子の発達は当然至極。
そこで今回は、茶道文化が根付く島根県の石見地方で菓子づくりを続ける「御菓子司 浮布本舗さつだや」をご紹介します。
「さつだや」は、創業100年を超える名店です。
石見で100余年続く老舗。慈味あふれる品のいいお菓子
島根県中央部の大田市にある「さつだや」は、石見地方に属していて、天領石見銀山の影響か、松江(出雲地方)のように茶道の盛んな地域です。
菓子づくり100年以上の歴史を持つ老舗の商品をピックアップします。
大田市の代表的銘菓「浮布(うきぬの)」
三瓶山のふもとにある、浮布(うきぬの)の池をモチーフにしています。
万葉の歌人柿本人麿呂が「君の為 浮布池に菱採ると 我が染めし袖 ぬれにけるかも」と詠んだ浮布の池。常に白布を浮かべたような池面に、四季折々の三瓶山を映す詩情溢れる景趣にちなんで、作られました。
梅羊かん・抹茶羊かんを芯に、寒氷(すりみつを使った製法)で周りを包んだ2種類の味があります。
上品な味となめらかさが特徴で、全国的にも珍しいお菓子。
抹茶、煎茶向きに作られた逸品で、大田市の代表的銘菓として変わらぬ人気を博しています。
しまねの味加工食品コンクール優秀賞受賞「石見銀山御料(いわみぎんざんごりょう)」
しまねの味加工食品コンクール優秀賞受賞★
1309年、日の光を照り返すほど鮮やかにそびえ立つ石見銀山を周防の国守大内弘幸が発見したと伝えられます。
江戸時代には天領となり賑わったこの黄金の山を、栗一粒入った蒸し饅頭に託し、作りました。
柔らかい栗を一粒丸ごと蕎麦芋蕷(そばじょうよ)の生地で包み、高級感のある味に仕上げました。
そば粉は国産のそば粉を使用しています。
「室の内(むろのうち)」
三瓶山は男三瓶を主峰とした6つの峰が環を描くように配されています。
この6つの峰に囲まれた窪地を「室の内」と呼びます。
山を訪れる人を、壮大な峰々とは別な趣で柔らかく迎えてくれるこの地を、穏やかな素材を使った焼き菓子で表しました。
地元産の新鮮な卵をふんわり泡立て、北海道産小豆とザラメで丁寧に練り上げた粒あんをふんだんに生地に使用しています。
膨張材等は添加せず、素材の特性と旨味を引き出し、焼き上げました。
見た目の華やかさより、素材にこだわり、添加物を極力加えない製法で作られた「慈味あふれる品のいいお菓子」。
本物の味を、お試しください。
店舗名:さつだや
住所:〒694-0064 島根県大田市大田町大田イ660-13 はたのビル1F
店舗名:さつだや 駅前店
住所:〒694-0064 島根県大田市大田町大田727-2
電話番号:0854-82-1890